空亡はピンと来ないかもしれないけれど、大殺界と言えば「あぁ!それね!」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

四柱推命では、大殺界のことを空亡と呼びます。とりあえず良くない時期、恐ろしいものと捉えられているこの空亡について、今回は取り上げてみます。

空亡の出し方

命式には、十干と十二支の組み合わせが年月日時4つの柱に配置されています。

たとえば、2023年7月10日12時の命式なら、下の図のように、癸卯年・己未月・己巳日・庚午時と表すことができます。

この十干と十二支が、どうやって組み合わさっているかと言えば、単純に順番です。

十干なら、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸。

十二支なら、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥。

この順番で、双方から一つずつとって組み合わせていくのですね。甲子から始まり、乙丑・丙寅・・・と十干十二支が二人三脚で、時が巡ります。

ちなみに、甲子から始まりまた甲子に戻ってくるには60の組み合わせがあり、60歳で還暦と言うのはこの組み合わせを一周したよということになります。

(イラスト:いらすとや)

ここで、唐突にグループ分けをしたいと思います。

十干を軸にグループを作れば、十干は10種類、十二支は12種類と数に差がありますので、十二支が2つあぶれることになります。

実は、これが空亡の正体です。

十干は、命式の中では天干と呼ばれるところに配置されています。つまり、天=空がないので空亡です。

(撮影:Irina_kukuts)

誰も乗らない木馬は動けない。そんなイメージ。

<ご自分の空亡を確かめる方法>

①命式の日柱の十干十二支を確認。

②その十干十二支が下の表でどこにいるかをチェック。

③その列の一番右側の青色部分が空亡です。

例の命式ですと、日柱は己巳ですので、一段目のグループにいます。青色部分を確認すれば、戌亥が空亡になります。

ちなみに、命式作成システムで命式を出せば、その下に表示されるDATA欄でも空亡が確認できます。

↑命式はここから出せます。

空亡の意味

空亡って悪いものなの?って思われている方が多いですが、実際は「欠け」や「虚」という意味になります。

空亡の年だから怖いとか、空亡がくる前に対策を!って言われることが多いのですが、実は空亡の方が良い命式もあります。

たとえば、命式の中に空亡となる十二支があったとして、それが命式の邪魔をするものならば、空亡でいてくれた方がいいです。水が良いパフォーマンスをするから、それを消す火は要らないという命式なら、命式内に火がいても空亡ならば邪魔にはならないわけです。

逆に、火が良い影響を与えてくれるのに空亡になっている場合は、大運や年運で火が来てくれた方が良いです。空亡の年が巡ってくるから悪いのではなく、もともと欠けている良い火を補ってくれるから良いということですね。

空亡だから悪いのではなく、良い作用をする場合もあれば、そうでない場合もあるということです。

(イラスト:LooseDrawing)

無闇に空亡に怯える必要もありません。

私が最初に知ってひどく不安になったのは、○○柱に空亡があると30歳になるまでに親が亡くなるというものでした。実は家族の命式がそうなっていて、それを知った時は涙が出ました。でも、30歳をかなり過ぎた今でも、両親とも健康で生きています。

これね、理屈を大切にされる師匠から学び、自分でも何度も考えた今となっては誤りだと言えますが、その時の私の心がもうちょっと違ったら、高級羽毛布団でも運気の上がるハンコでも、献金でもしたでしょう。そして、古くから伝わることだし、みんな言ってるから正解だと何も考えずにいれば、ずっと頭の片隅で不安を持っていたと思うのです。

空亡って、みんなが気にすべき特別で恐ろしいものだとはピヨは捉えていません。

それは何故なのかは、長くなりそうなのでまた別の記事にします。

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